『主夫』だって『恋』してますけど何か?

ガチャ・・・・

リビングのドアを開ける。


「そろそろ行くわ。」

優さんが鞄を持って立っていた。


「あっはい!」

もう一度玄関に戻る。


「いってらっしゃい!」

笑顔で見送る俺。


「・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・?優さん?」

なぜか黙って俺を見つめる
・・・・・いや、睨んでる?優さん。



「行ってきます。」

チュッ!



ガチャ・・・バダンッ!



「カイト〜またお前だけ・・・・」

優さんは俺を黙って見た後に
カイトにキスをして行ってしまった。



ブォーブォォォォ・・・・


いつにも増して車を勢いよく
発車させた音が家の中まで響く。


まるでイライラをアクセルに
ぶつけたみたいだった。



「俺・・・・
何か怒らせる様な事したかな?」

しばらく玄関で考えた。



< 33 / 532 >

この作品をシェア

pagetop