『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「マスター・・・俺ね
優さんと婚姻届出して
なかったんですよ。」

マスターには話していいよな。


「・・・・・はぁ?お前何言って・・・」

さすがのマスターも驚いた様子だ。


「しかも、マリンは
俺の子供じゃありません。」


「・・・・嘘だろおい。
だってお前、優ちゃん妊娠した時
子供出来たって張り切って
仕事してただろ。」

食べるのをやめて俺を
見たマスター。


「・・・・・マリンはマスターが
優さんに指輪を渡してたって
言ってた、美形の男前、
藤堂さんの子供です。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

言葉をなくしたマスターは
自慢のチョビヒゲを触る。


「娘が自分の子供じゃないって
知って、家出て来たのか?」

やっと言葉を発したマスター。


普通そう思うよな。
でも違うんだ。



「マリンが俺の子供じゃない事は
優さんが妊娠した時から知ってました。」


「・・・お前、本物の馬鹿だったんだな。
どんだけお人よしなんだよ。」

マスターは呆れた顔をした。


「・・・・・・・ひどいっす。
これでも愛は人一倍・・・・」

遠い目をして呟いた俺。



「で?どうするんだ、今から。」

マスターは俺が言った言葉は
スルーして聞いた。



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