『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「いやぁ〜・・・しかし
和樹と遥ちゃんがねぇ」

助手席で茜が信じられないと言う。


「遥先生が和樹を好きなのは
バーで解ってたじゃない。」


遥先生とは先日バーで一緒に飲んだ。



「そうだけど・・・・
で、あんたはどうなの?」


「どうって何が・・・・」


「和樹の事、好き?」


「・・・・・・・・・・・」


優は黙る。


「・・・・和樹が帰って来るの
待ってるんでしょ?
それってそうゆう事じゃないの?」


「・・・・・・・・・・・・・」


「こら、黙らないの」


「・・・・あのね茜・・・・」


「ん?」

茜は運転する優を見た。


「・・・・・私、好きって気持ち
今だに解らないの。」


信号が赤になり優は
ブレーキを踏んだ。



「・・・・・藤堂さんの時もだったね」

茜は考える。


「・・・・うん。
でも和樹には側にいて欲しい。」


「・・・・主夫として?」


「・・・・どうしてかな。
解らないの。」


「・・・・優に惚れる男は大変ね。
優が鈍感すぎて」



(・・・・・鈍感って。
昔肇にも言われた気がする。)



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