『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「ヒック・・・ヒック・・・・
ぁ〜ママ〜・・」
カイトは抱っこされ泣きやみながら
ちらっと俺を見て優さんの胸に
顔を埋める。
優さんと俺からはさっきまでの
甘い空気は全く無くなった。
カイト・・・・・
まさかわざと?
「・・・うるさい〜・・・
あっママ〜」
カイトの泣き声で寝ていた
マリンが起きる。
「パパもいる!
カイトも!!」
俺とカイトに気付いたマリンは
嬉しそうに起き上がる。
「マリン、まだ寝てなきゃ・・・」
まだ熱いマリンのオデコに
手をあて心配する。
でも少し良くなったかな?
「パパがもうどこにも行かないって
やくそくしてくれたらね〜」
マリンが小さな小指を差し出した。
「・・・・うん、約束」
マリンの小指に自分の小指を絡めた。
これにて俺の2週間くらいの
家出は終了した。
「ママ〜・・・
パパバカなの〜」
藤堂肇以外に、新にカイトが
ライバルとして俺の頭に
インプットされながら。