『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「和樹、ぜ〜ったい
優ちゃんに手を出すなよ!」


酔ってフラフラの優ちゃんを
和樹が送る事になった。


俺は店の精算があるので行けない。



「大丈夫っす!」

満面の笑みを俺に向けながら
和樹は優ちゃんを抱えて
店を出ていった。





・・・・・・かなり心配。


だけど、酔い潰れた美人の
優ちゃんを一人で帰らせたら
都会の獣にあっという間に
食べられてしまうだろう。





----次の日


「和樹。お前本当に優ちゃんと
何もなかったんだろうな・・・・」


「なっないです!!!
ない!誓ってありません!」



・・・・・何かあったらしい。

和樹が動揺している。



「ハァァァ〜・・・
優ちゃんが店に来なくなったらお前首。」


「えぇ!?何でですか!!!」


厳しくしとかないと
客と寝る癖ついたら
揉めた時に面倒なんだ。



まぁ和樹に限って、色んな女に
手を出すことはないと思うけど・・・・






そんな心配はしなくても
良かった様で、優ちゃんは
また店に来てくれた。



和樹も真面目に仕事している。



でも・・・・半年くらいして
優ちゃんはバーにあまり来なくなった。


来てもジュースか紅茶。


そんな優ちゃんが来ると・・・・

ブランケットを持っていったり

体の具合聞いたり

ソワソワしたり・・・・

ただでさえ落ち着きのない
和樹の行動がかなりおかしくなる。



・・・・・・まさか
・・・・いや、まさかな。



優ちゃんに限って和樹はないだろう。



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