『主夫』だって『恋』してますけど何か?
<優Side>
「・・・・ママ〜!ママ〜!」
「・・・・・・ん・・・マリン?」
朝、低血圧の優を
マリンが揺すって起こす。
「あうぁ〜!!あぁ!」
(・・・・・そっか、みんなで
一緒に寝たんだ。)
カイトがいつもは隣にいる
はずのない和樹の上に
乗って暴れている。
(・・・・7時過ぎてるのに
和樹が寝てるなんて珍しい。)
優は重い体を起こして、和樹の
上で暴れているカイトを抑える。
「・・・・和樹、朝よ。」
優が和樹を起こすなんて
一緒に住んでから初めてだ。
「・・・・はい」
返事はしたものの和樹は
布団にうずくまったままだ。
「・・・・・・・優さん・・・・・・寒い・・・・」
「・・・・・・・・風邪?」
今は夏。
タイマーで冷房が切れている
部屋が寒いわけがなかった。
(えっと・・・
こんな時どうしたらいいんだっけ。)
苦しそうな和樹を前に
優は頭を抱える。
ピタッ・・・・
とりあえず和樹のおでこに
手を当ててみた優。
「・・・・・・解らない。」
人の世話になれていない優に感覚で
熱があるか解るわけもなかった。
「・・・・和樹、体温計どこ?」
場所が解らない優は
苦しむ和樹に聞く。
「・・・・・リビングの・・・・電話下の・・・・
・・・引きだしです・・・」
赤い顔で和樹が言う。
優は体温計を探しに
リビングへ向かった。