『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「・・・・やっぱりレトルトの
お粥にしようかしら。」

出来上がったお粥を見て優は呟いた。



「・・・・まぁせっかく作ったんだしね。」

トレーにお粥と半分に切っただけの
林檎と薬を乗せて、和樹が
寝ている部屋に行く。





「・・・・和樹、お粥作ったけど食べる?」


「・・・・・優さんが
作ってくれたんですか?」


「・・・うん。」


「やったぁ・・・・////」


和樹は布団から半分
顔を覗かせて喜んだ。



「・・・優さん、食べさせて下さい!」

ベットから上半身起き
上がった和樹が言った。



(・・・・・もう元気なんじゃないの?)


ニコニコした和樹の顔を見て
優は思ったが、たまにはいいかと
お粥をスプーンですくった。



「はい。」

取り皿を下にして和樹の口元に運ぶ。


「ふ〜・・・ふ〜・・・」

差し出されたお粥を和樹は自分で
冷ましてから口に入れた。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゴクンッ!


「・・・和樹今、噛まずに
飲み込まなかった?」



ブンブンッ!!

和樹は涙目で首を振った。



「・・・・・・おっ美味しいです!」

数秒して和樹が叫んだ。



(やっぱり元気そうね。)


優は少し安心してまたお粥を
すくって和樹に食べさせた。


今度はちゃんと冷ましてあげてから。



和樹は途中で涙を流していたが
優に嬉しくてと笑って言っていた。



<優SideEnd>



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