『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「・・・・和樹、お父さんとの
思い出ってどんなの?」

優さんとの会話を楽しんでいたら
突然の質問。


どうしたんだろ?



「え〜父さんとの思い出・・・・」



・・・・・・言えない。

一番に思い出したのがエロ本を
小6の俺にプレゼントしてきた
父さんなんて。



「・・・・ないの?」


「・・・・いや、色々あって
どれ話そうかと。」



何故だ・・・父さんとの
思い出は下ネタばっかだ。



「ん、そう。
いいわね、沢山あって・・・・
明るくて素敵なお父さんだもんね。」


「・・・・いや、あまりいい父親じゃ
なかった気がしてきました。」

遠い目をした俺。


「・・・・・・・?」


優さんは一瞬こっちを見たけど
運転中なので直ぐに前をみた。



父さんはただの
エロ親父だったんだ。



悲しい思い出を胸に、旅行の
帰りに優さんを実家に連れて
いきたくなくなってきた俺だった。



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