『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「藤堂さんの事は
好きだったんですか?」
俺が優さんを初めて抱いた時・・・
優さんの頭の中には
藤堂さんがいたよね?
「・・・・・解らないの。
別れを告げられても泣けなかった。
でも悲しかったし
裏切られてた事が悔しかった。
だからお酒で紛らわせようとしたの。」
それは好きだったんだよ・・・
優さん鈍感すぎでしょ。
「あのね和樹、
怒らないで聞いて・・・・」
「・・・・・はい?」
「私・・・・和樹の事も好きかどうか
まだ解らない。」
マジかよ・・・・
頭を鈍器に殴られた気分。
優さんに押し倒されたままの俺は
目を閉じて冷静になろうとする。
やっぱり主夫してた俺に
優さんは好きって気持ち
無かったんだね。
「・・・でもね、最近の私は
和樹の事ばかり考えてる。」
「え・・・・?」
意外な言葉が続き俺は目を開く。
「・・・和樹と一緒にいたいの。」
切ない顔をして優さんは
俺の頬に手をあてた。