『主夫』だって『恋』してますけど何か?
パアァン・・パアァン♪
「優ちゃん、マリン、カイト
いらっしゃ〜い♪」
クラッカーの音と歓迎の
挨拶が盛大に玄関に響く。
ただ今、俺、高松和樹の
実家である、山本家の入口。
「・・・・お久しぶりです。」
驚きながら挨拶をした、
俺の大好きな優さん。
「おばあちゃ〜ん!
マリンビックリしたよ!」
笑いながら玄関に入る娘のマリン。
「だってマリン達に早く
会いたくてずっと玄関で
待ってたのよ〜!」
マリンに両腕を伸ばし引き寄せて
抱きしめたおばあちゃん・・・・
じゃなくて、俺の母さん。
陽子(ヨウコ)、55歳。
「優ちゃんは相変わらず
美人だなぁ♪」
ニコニコ優さんを下から
上まで眺めるエロ親父。
勇樹(ユウキ)59歳。
「あう!あう!」
エロ親父の視線に気付き
反撃してるらしい優さんに
抱っこされている息子のカイト。
優さんのお盆休みの
5連休、4日目。
家に帰る途中に顔だけ見せに
立ち寄った俺の実家。
わざわざクラッカーを鳴らした
親が恥ずかしくて何も言えず
立ち尽くしたままの俺。