『主夫』だって『恋』してますけど何か?
それから高校も違った
小夜子と会うこともなく。
失恋から立ち直り、たまたま
告白してきた女の子と
付き合い始め、それなりに
いい感じになった頃・・・・
ある日のデート中。
「和樹ごめんね。
私、義樹君と寝ちゃった。」
顔を赤らめて俺に謝る彼女。
・・・・・・なぜ?
俺は驚きすぎて、その時
持っていた缶ジュースを落とした。
ガンッ!
「・・・・いってぇ」
家に帰って義樹を殴る。
「お前!小夜子は!?」
彼女が義樹と寝た事よりも、
まだどこかで好きだったらしい
小夜子の心配をした。
「別に小夜子さんと
付き合ってないし。」
義樹は俺が殴った頬を
抑えながら真顔でいった。
それから俺は義樹の可愛いと
評判の顔が膨れる程殴って
母さん達に怒られた。
理由を話したら同情されたけど。
義樹に腹を立てた俺はその時の
彼女と別れ、新しく出来た
彼女と直ぐに寝た。
だけどやっぱり義樹に寝とられた。
女って純粋な付き合いなんて
望んでないんだって思って
荒れた高校時代の俺。
でもなんか違うなって気付いて
女遊びを辞めて夢を
つくろうと家を出た。
そこで見つけたバーの求人。
未成年だったしお酒に詳しくも
なかったけど、カッコイイかな
なんて不純な動機で面接に
いったら働かせて貰えた。