『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「・・・・藤堂さんは、優さんと
デートしたり旅行
行ったりしましたか?」
普通の恋人みたいな事。
「そりゃもちろん。
2年間付き合ってて
ない方がおかしいだろ。」
ですよね・・・・
「・・・・はぁ・・・・」
ついため息。
「ハハッ・・・・和樹君、仮にも優のこと
好きな俺に弱みみせすぎだろ。
そのため息は2人で
デートした事ないんだ?」
藤堂さんは笑う。
「・・・・・はい。
常に子供がついて来ます。」
マリンが産まれる前は、
散歩くらいは一緒に行ったけど
優さんが妊婦だったから
常に気を使ってた記憶しかない。
「まぁでも、そんな気にする事
ないんじゃないか?
長い時間一緒にいたって
解り合えない夫婦やカップル
なんて沢山いるよ。
俺だって、優の事解ってても
別れた訳だし。」
「それは藤堂さんが
浮気するから・・・」
「そうだな。
もし、浮気してなかったら・・・・
俺も和樹君みたいに
悩んでたのかもな。」
「・・・それはないですよ。
藤堂さんは優さんの事、
ちゃんと解ってるから。」
「・・・・そうでもないよ。
俺は優と付き合ってる時
ずっと解らなかった事があった。」
藤堂さんが解らなかった事・・・・?
「それは・・・?」
「俺の事、好きなのかどうか。
あいつ、一度も俺に好きって
言わなかったからな。
もしかしたら・・・・
ずっと優を引きずってたのも
そのせいかも。」
藤堂さんは切ない顔をした。