『主夫』だって『恋』してますけど何か?
コーヒーのいい香が
リビングに広がった頃に
優さんは2階から下りて来た。
「和樹、今日の新聞は」
事務的に投げかけられる言葉。
「ソファーの上です。」
「・・・・・・・・」
スーツ姿で下りて来た優さんは
ダイニングテーブルの椅子に腰掛け、
新聞を読みながら
用意しておいた朝ごはんを
無言で食べだした。
「はい、コーヒー。」
煎れたてのコーヒーを差し出す。
「ん・・・・・・」
優さんは真剣に新聞を読みながら
コーヒーを手に取った。
今日も綺麗だな・・・・
長い髪をアップにしている
優さんを眺める。
身長170センチ。
女性にしては長身で、細身。
でも胸はEカップで巨乳。
小さい顔に、鼻もほどよく高く
くっきりとした顔立ち。
目はパッチリ二重で大きく
マスカラをしなくても長い睫毛が
綺麗にカールしている。
・・・・モデル並に美人で
容姿に文句のつけようがない。
そして彼女は容姿だけでなく
コンサルティングの会社を
経営している『社長』
大きくはないけど不況の中、
順調に売上を伸ばしているらしい。
・・・・・とにかく素敵な
俺の自慢の『奥さん』
でも実は・・・・・
戸籍上
俺と優さんは
本当の『夫婦』ではない。