『主夫』だって『恋』してますけど何か?
優さんのマンションに
居座ってから数ヶ月して・・・・・
夜が仕事の俺は夕方に
バーに行く準備をしていた。
ガチャ・・・
いつも仕事が遅い優さんが
この時間に帰ってくる筈がないのに
玄関が開く音がした。
「・・・・優さん!
どうしたの?今日、早いね。」
驚いたけど仕事に行く前に
優さんを見れて嬉しい俺は
笑顔で出迎える。
でも優さんは真顔で
俺に返事もせずに言ったんだ。
「子供できたみたい。」
・・・・・・・・え?
優さん、今なんて・・・・・・・?
「子供。出来ちゃった。
でも安心して。
すぐ堕ろすし、サインだけ頂戴。」
平然とした顔で言う優さん。
「いやいやいや!
優さん!?
それ、そんな平然とした顔で
言う事じゃないから!」
思わずツッコム。
「だって産みたくないし。
・・・・・今度からちゃんとピル飲むわ。
面倒だけど。」
そう言った優さんは
終始無表情だった。