恋の薫り…
香月side
ー月曜日 夜ー
学校帰り。
風奈が少し後ろでしきりに携帯を
気にしている。
それを呆れ顔で亜矢那が眺めている。
そして一番前を私がゆっくり歩く。
いつもの帰り道だ。
ーそれが今日は少し違った。ー
首筋に感じる視線。
学校に行くとき感じたのと同じ。
でも学校帰り、夜の9時過ぎに
この視線を感じたことはなかったのに…
気になる。
すっごい気になる。
振り向いても…大丈夫だよね?
そっと振り向く。
なるべく自然に。
ーばちっー
「あっ…!!」
視線ばっちりあっちゃったよ…
失敗した!!