世界を壊すのは
03話 ようこそ、異世界へ
センリが部屋を出ていったのを確認してから、リメルはベッドの横にある大きなクローゼットを開く。そして、黒と白のゴスロリちっくな服を取り出した。
「アンタは黒と白しか着ないねェ……」
ふと後ろを振り向くと、目に入ったのは綺麗なエメラルドグリーンの髪の毛。
「誰って顔してんなァ……。ま、一応自己紹介しといてやるよォ。俺の名はS。アンタ、リメル・アルビスだろォ?」
「だったら何だ、僕を殺す気か」
あくまでリメルは冷静だった。
「いいやァ……アンタはまだ利用価値があるからなァ……」
「利用価値?」
「おっとォ……これ以上は言えねェなァ……。ま、詳しい事は“向こうの世界”で教えてやるよォ」
そう言って、Sと呼ばれたそいつは怪しげに笑った。
リメルは相変わらず冷静な目でSを見るが、少ししてから自分の体の異変に気付いた。
「体が軽いだろォ? もう少しでお前は、この世界とサヨナラするんだぜェ」
「何を、言って……」
「だから詳しくは向こうにいってから教えてやるっつってんだろォ? ほら、とっとと行け……よっ!」
パチン。Sが指を鳴らすと、リメルの姿は一瞬にして消えた。
「無事に生きていられたら良いなァ……リメル・アルビスさんよォ」
Sは妖艶な笑みを浮かべた。
*
気が付いたら、見慣れない風景が目の前に広がっていた。
「ここは一体……」
そしてふと、さっきのSという奴が言っていた言葉を思い出す。
“詳しい事は向こうの世界で教えてやるよォ”
「奴の仕業か……」
近くの岩に座り込んでいると、目の前に白い光が現れて、その中からさっきのSとかいう奴が現れた。
「よォ、アルビスさんよォ」
能天気に手なんか振って来るSを、リメルは無言で睨み付けた。
「んな怖い顔すんなってのよォ」
「ここはどこなんだ」
「ここかァ? 異世界ってヤツだァ……。まぁ良いんだけどよォ。どうせ嫌でも分かるからよォ」
そう言ってSは、悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
「異世界にようこそ、歓迎するぜェ? アルビスさんよォ」
彼女達の冒険はまだ、始まったばかり。
「アンタは黒と白しか着ないねェ……」
ふと後ろを振り向くと、目に入ったのは綺麗なエメラルドグリーンの髪の毛。
「誰って顔してんなァ……。ま、一応自己紹介しといてやるよォ。俺の名はS。アンタ、リメル・アルビスだろォ?」
「だったら何だ、僕を殺す気か」
あくまでリメルは冷静だった。
「いいやァ……アンタはまだ利用価値があるからなァ……」
「利用価値?」
「おっとォ……これ以上は言えねェなァ……。ま、詳しい事は“向こうの世界”で教えてやるよォ」
そう言って、Sと呼ばれたそいつは怪しげに笑った。
リメルは相変わらず冷静な目でSを見るが、少ししてから自分の体の異変に気付いた。
「体が軽いだろォ? もう少しでお前は、この世界とサヨナラするんだぜェ」
「何を、言って……」
「だから詳しくは向こうにいってから教えてやるっつってんだろォ? ほら、とっとと行け……よっ!」
パチン。Sが指を鳴らすと、リメルの姿は一瞬にして消えた。
「無事に生きていられたら良いなァ……リメル・アルビスさんよォ」
Sは妖艶な笑みを浮かべた。
*
気が付いたら、見慣れない風景が目の前に広がっていた。
「ここは一体……」
そしてふと、さっきのSという奴が言っていた言葉を思い出す。
“詳しい事は向こうの世界で教えてやるよォ”
「奴の仕業か……」
近くの岩に座り込んでいると、目の前に白い光が現れて、その中からさっきのSとかいう奴が現れた。
「よォ、アルビスさんよォ」
能天気に手なんか振って来るSを、リメルは無言で睨み付けた。
「んな怖い顔すんなってのよォ」
「ここはどこなんだ」
「ここかァ? 異世界ってヤツだァ……。まぁ良いんだけどよォ。どうせ嫌でも分かるからよォ」
そう言ってSは、悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
「異世界にようこそ、歓迎するぜェ? アルビスさんよォ」
彼女達の冒険はまだ、始まったばかり。