夏男と夏子


おじさんとおばさんには一人息子がいて、彼女達は彼の高校の同級生だったってこと。


高校2年の夏、一人息子の海人君は、朝一人で海に出たきり戻らなかった。

なんでも彼はウインドサーファーだったそうだ。

彼女達は一人息子を亡くして涙に暮れる二人を気遣って海の家に通ううちに、浜で見かけたビーチバレーの虜になった。

そして、そんな彼女達を応援するべく、おじさんおばんさんは二人のスポンサーになった。

ボールやユニフォーム、こうして浜での練習の食事の世話など。

そのお返しに彼女達はチーム名を「湘南ボンバー」とした。



まぁ、話から推測した彼らの関係はそんなところ。

だけど、なんで夏子ちゃん達、なんだ?

どうも夏子だけが嫌に強調された関係に、俺は一つの疑念を抱いた。



つまり、夏子は海人の女だった?



当たりだろ……
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