気持ちの先にあるもの
なぁ?っていきなりふってくるんかい!!

達也らしいといえば達也らしいがいきなり過ぎるだろう・・・
何とか冷静を保ちながら適当に
「おう!」とうなずいた。

突然のフリに対応した僕を見て、達也は分かりやすい程のホッとした仕種を見せた。

「ふーん!んで私たちに聞いてきたんやぁ?ナンパかと思ったわぁ!」

プルプルは確実にナンパと気付いているのだろう。
話しながら達也の落ち着かない動きを見ながら時折笑っている。

「ナンパとか今時す、するはずないやん!!・・なぁ春樹?」

達也のなぁ?がしきりに多くなってきた。

もうばれてんで・・・
相手はそれ見て楽しんでんで達也・・・

口に出そうになった言葉を何とか飲み込んで軽く頷く。

と、その時後ろ姿の女の子がプルプルを止め始めた。
「理恵、かわいそうやん!普通に聞いてるだけかもしらんやん?教えたげよーよ。」

「雪江も楽しんでるやろぉ?まぁそろそろ教えたげてもええけど!」
< 10 / 136 >

この作品をシェア

pagetop