気持ちの先にあるもの
ベットの横の椅子に座る。

「春樹君、傷は大丈夫?痛くない?」

「うん!たまにズキッて痛むけど全然大丈夫やで。
てか、達也たちは?」

「達也君と理恵?もうすぐ来ると思うよ!」

普通に話してるだけやのにとろけそう・・

「そのヒマワリきれいやなぁ!!」

私の持っている花を見て春樹君がニッコリ笑う。

「そやそや!これね!春樹君のお見舞いに買ってきてん。また飾ってもらって」

ベットの横の机にそっと置いた、メッセージカードはやっぱり恥ずかしいからジーパンのポケットに詰め込んだ。

「まぢで!?ありがとう!おかんに頼んどくわ。てかな、雪江ちゃん何で僕こんな怪我してるか知ってる?思い出されへんねん・・」

「えっ・・・?お、お母さんには何て言われたの?」

「こけたんやって・・・
ありえへんやんなぁ!」

ギブスを見せながら春樹君が笑う。

「そ、そーやで!みんな大騒ぎやったんやから。」

胸が痛い・・・

こんな嘘やっぱり良くないかな・・・

「ふーん!雪江ちゃんがそう言うんやったら本間かぁ!」
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