気持ちの先にあるもの
通路の椅子に倒れ込むように座る。

理恵たちが知り合ってるのまでは覚えてるのに、
なんでその後の記憶は消えてしまってるんだろう。。

あの春樹君の顔はほんとに分からないって顔だった。

またまぶたに涙が貯まってくる・・・

「雪江・・・?」

理恵が私を追ってきてくれたみたいだ。

「2人の時なんかあったん?」

理恵が優しく頭を撫でながら聞いてくる、
もう自分じゃ頭が整理できなくなっていた私は急に思いが溢れてきた。

「理恵ぇ・・・・」

涙がポタポタ落ちるのをぬぐいながら、
春樹君の手紙のこと、
今日話した会話のこと、
1部の記憶が無いこと、
今までの混乱を全て理恵にぶちまけた。



理恵もしばらくびっくりして言葉も出ないでいた。

理恵には私の気持ちや春樹君からの告白を相談していたので全て知っていたからこそ余計に驚いている。


「雪江ほんまなん・・・?それって。。」

「うん。。私もどーしたらいいか分からんくて」
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