気持ちの先にあるもの
今の会話からして
後ろ姿の女の子は雪江という名前で、かなり性格が良くて大人な感じだ。
・・・良い子やん
多分生まれて初めて女の子に良い印象を覚えた。

・・・まあこの理恵という名前のプルプルは想像通りの女の子だった。


「ゲーセンはね、ここ出て駅の反対っ側にボーリング場あってそん中が1番大きいと思うで!」

雪江という子が分かりやすく説明してくれていた。

「ありがとう!まぢ助かったわぁ」

達也はお礼を言うとニコニコしながらこちらに帰って来た。

・・・・待てよ!
達也君それで帰って来たらほんまにただの道尋ねた変な兄ちゃんで終わりやん。

てか、なに満足そーにしてんねん・・・・

「お前そんだけで帰ってくるんかい!」

僕は思わず帰ってきた達也に突っ込んでしまった。

「こんだけ会話しただけでもかなりの進歩やで!!
てかこれ以上話しつなぐん無理やもん・・」

達也は僕の肩に手をおきながらぼやいた。
その手は熱でもありそうな程熱くしめっていた。
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