気持ちの先にあるもの
雨の中近くの公園に行こうと達也が言い出した。

というより無理やり連れていかれた。。

僕の家から5分ぐらい歩いた所に小さな公園がある、ベンチの所には雨よけの屋根があるので濡れる心配はなさそうだ。

ベンチの所まできて傘をたたんでいると無言だった達也が口を開いた。

「春樹、今日なんで呼び出したか分かるか?」

「分からんわ!なんやねん?」

分かるはずがない・・

「分からんのか。じゃあ言うたるわ!お前今日だれと駅前おってん?」

「雪江とおったけどなんやねん・・?」

達也の顔がより一層険しくなる。

「やっぱりな。じゃあ何で雪江ちゃん雨ん中1人で泣きながら帰ってたんやろなぁ春樹?」

「何でお前がそんなん知ってんねん?」

「駅前のマクドで理恵とおったら通ったんや!携帯出えへんし行ってもうたけどな。確かに泣いとった!何があってん?」


なんでそんなタイミングで目撃できるんや・・・

「急に泣きだしたんや・・・」

「急に泣き出す訳無いやろ!何言うたんや?」

うっ・・するどい・・・
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