気持ちの先にあるもの
「いやいや!謝るん僕やから!なんかいらんことばっか言うてごめんな!!」

やっと言えた。。

雪江はびっくりした顔をして、

「なんで春樹君が謝るんよ!あれは私のこと考えて言うてくれたんやろ?春樹君が謝ることないって!」

と笑顔で言ってくる。


記念日の事も何にも攻めてこない・・・
たぶん昨日は結構泣いたんだろう、目が腫れているのが僕でも分かる。

「それにたまたま涙出ただけやで!春樹君があんなに私のこと考えてくれたから!」

おちゃらけて言う雪江を見て胸が苦しくなる。

「・・・・あほ!」

雪江の頭をポンッとして言葉を続ける。

「昨日な!雪江が泣きながら帰ってるん達也たちが見かけてんて!んで全部聞いたんよ・・・覚えてなくてごめんな!」

謝る僕を見て雪江の表情が変わった。


「見られてたんや・・ハハッ!いいねん、ほんま私が勝手に覚えてただけやから!謝らんといて、なっ?」

「分かった・・じゃあお詫びにもう一回2人でどっかいこ?」

お願いしますと僕はペコッと頭を下げた。
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