気持ちの先にあるもの
「おらん・・・普通待っとくやろ!」

僕らがボーリング場の前に着いた時には達也とプルプルの姿は無かった。

達也は1つの事に夢中になると他がどーでもよくなる性格なのだ。

つまり僕らはどーでもいいということみたいだ・・・

「とりあえずゲーセン行ってみよっか!はぐれたらあかんで!」

雪江は笑いながら言うとボーリング場に入っていった。


ボーリング場は3階までフロアになっているらしい。さすがに平日なのでそれほど人はいない。

僕らはエスカレーターを上がって3階にあるゲーセンを目指した。

僕の街にはこんな大きいボーリング場は無い、
1番マシな所で1フロアが最高だ。

僕がキョロキョロしていると、雪江が笑っていた。

「春樹くんキョロキョロしすぎぃ!西中の方にはこんなん無いん?」


・・・・無い。
といえばいいのに無性に素直に言うのが恥ずかしくなってきた。

「あ、あるよ!これぐらい・・・ちょいこっちんがでかいから観察しててん!」

ついつい強がってしまった。・・・ダサいなぁ僕。
< 19 / 136 >

この作品をシェア

pagetop