気持ちの先にあるもの
過去 〜異変〜
あれは中学3年の最後の夏の事だった・・・

「お前、おかしいんちゃうかぁ?」

教室の1番窓側の席で
ボケェとしている僕に、
達也が近づいてくるなり
怒鳴りちらした。

達也は小学生の時からの幼なじみで、
僕の心から親友と呼べるのはこいつだけかもしれないほどの連れだ。

「いきなり何やねん?」

僕は普段からだるそうな喋り方らしい・・
今日は特に心からだるく聞き返してやった。


「何やねん?ちゃうやろ!春樹お前、俺がせっかく紹介したった子に興味ないって言うて振ったやろ?」

あぁ!
確かそんな事もあったなぁと、ようやく達也様のご立腹な理由が理解できた。

「もうばれたんかぁ!やっぱ全然興味が湧かんかってん。
んで、その気持ちを素直に・・・すまん」


僕が両手を合わしてペコペコしていると、
達也は呆れたと言わんばかりの顔をして
僕の隣の席に座ってきた。
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