気持ちの先にあるもの
エスカレーターを上がりきると、見慣れた顔がUFOキャッチャーの前にいてこちらに気付いた。

「おぉ春樹ぃ遅いで!ほんまちゃんとついてこいよぉ!」

「雪江ぇ変な事されへんかったぁ??達也と2人で心配しててん!」


こいつらぁ勝手な事ばっか言いやがって!!
とてつもなく腹が立ってきた。
と、同時にこいつらが先に行ってくれたお陰で雪江と楽しくできた感謝の気持ちも沸いていた。。

雪江は笑いながら理恵の所に近づいていった。

「まだ顔赤いやんけ!今日春樹なんかおかしいで。大丈夫かぁ?」

達也が心配して聞いてきたが雪江に心配されるのに比べたら全然うれしくもなんともなかった。

「おぉ!大丈夫やと思う、てか何とってるん?」

見ると達也は台の上に5枚ほど100円玉を置いて人形を取ろうとしている。

「邪魔したらあかんで!達也ペン太郎君取ってくれてんねんから。」

確かにケースの中にはうじゃうじゃとペンギンの人形がいる、
なになに・・・女子中高生に大人気!これを持っているとナイスな恋愛ができるでしょう!

嘘くさっ!!!
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