気持ちの先にあるもの
「あぁ!!ペン太郎君やん。春樹君も好きなんやなぁ!」

僕に話し掛けてきたのは雪江ではなくプルプルだった。
「いや!別に好きではないんやけどなぁ!」

などと言葉を返しながらふと思った。

なんでだろう・・・?
この子に話しかけられても全く何にも感じない、
むしろ君はいいから!
と言いたくなってくる。

いつの間にか僕の手からペン太郎君を取り上げたプルプルは雪江の元に近寄っていた。

「雪江見てみぃ!!春樹君がペン太郎君取ってくれたでぇ!」

・・・いやいや!
まぁ確かに雪江にあげたいから取ったんやけど、君が言うんかいっ!!

「あぁ!春樹いきなりコツ教えろとか言うてやる気出してたんそーゆうことか」

・・・お前までもか達也!いらんこと言うたらあかんって・・・

顔がまた熱くなってきた・・・

「春樹君がふつうに欲しかったんかもしらんやん!なぁ春樹君?」

雪江のフォローが1番の追い討ちでダメージが大きかった・・・悪気は無いんだろうが。。

渡しにくい・・・

君のために取ったからあげるとかこの流れで言われへん・・・

でもペン太郎君が好きで欲しがってたなんて思われたくねぇ・・・
< 23 / 136 >

この作品をシェア

pagetop