気持ちの先にあるもの
「・・・あ、あげるで!なんか取りたくなっただけやし・・・田中さんとお、おそろいやしえぇやん!」

確実に声が裏返っていたと思う。。

たぶんニッコリ笑ったつもりだが口しか笑えてないと思う。。

顔が焼け石みたいに熱い・・・
体中の血液が顔に集まってるように心臓がドクドク言うている。。

あぁ・・・むっちゃはずい。でも何とか言うた・・
形はどうあれあげるって言えてよかった・・・

雪江はペン太郎君を受け取ると、

「ほんまにいいん!?むっちゃうれしいわぁ!!ありがとう春樹君!」

完璧な笑顔だった・・・

雑誌のグラビアアイドルより良い笑顔やで・・・

そんな喜んでくれるんやったら何個でも取りたくなる・・・

あかんほんまに熱い熱い熱い・・・

「え、ええよ!か、かわいがったってな!」

??・・・
自分なりに普通に言ったつもりだったが、
全く意味が分からない事を言ってしまった。。

「アハハ!おもしろいなぁ春樹君!はい、愛情込めて可愛がります!」

雪江は笑いながらペン太郎君をなでて見せた。


僕の意味の分からない返答にも明るく返してくれる。

ほんまにええ子や・・・
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