気持ちの先にあるもの
僕らの街に着いた頃にはすっかり暗くなっていた。

達也は帰り道しきりに僕の初恋で喜んでいた。

「やっと春樹も女に目覚めたなぁ!達也お兄ちゃんほんまうれしいわぁ」

女に目覚めたっていう言い方はどーかと思うが・・

何にせよいろいろ心配して紹介とかしてくれていたのも達也だし、
こいつに1番に言えて僕もうれしかった。


達也の家の前で僕らは別れた、僕の家は達也の家から少しまっすぐ行った所にある。

1人になると頭の中はもう雪江の事だらけになっていた。

先ほどの様に熱くはならない、変わりに胸がドキドキしてきた。


初めて人を好きになってみて分かった、
例えようが無いがとても幸せな気分だ。

あぁ何とか例えるなら、ポッキー食べた後にケーキも食うていいって言われた時の100倍ぐらいかな・・・

また話しをしたい・・・

また笑い顔を見たい・・

いろいろ考えてるうちに
いつの間にか僕は自宅を通りすぎていた。。
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