気持ちの先にあるもの
今日こそは何とか電話してみせる!!

当てにならない決心をしている僕の元に、
例ののろけバカが大声をあげながら近寄ってきた。

「春樹ぃぃ!!ビックニュースやぁぁ!!」

今は昼休みで教室には数人しかいない、
今まで教室の隅っこで携帯をいじっていた奴がいきなり大声を出して僕の所に来たのでみんな振り返って見ている。

・・・・恥ずかしい。。

「何やねん達也くん?またのろけ話かぁ!」

とりあえずこいつのせいでみんなの視線が痛いので
とびきり嫌みに聞いてやった。

「ちゃうちゃう!!お前にもおいしい話やがな。
理恵ちゃんとメールしてて祭り行こって話なったんや!!あの淀屋川の花火大会!」

淀屋川の花火大会とは、
西と東の街の間を通る河川の堤防沿いで行われるここらで1番でかい祭りだ。

「やっぱのろけやん!!行ってきたらええやん!初デートやな。」

「何言うてんねん!!春樹も参加やでぇ、お前は雪江ちゃん誘っとけよ!!」

・・
・・・
・・・・なにぃぃ!!!
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