気持ちの先にあるもの
「ちょっ!すいません!」

「通して下さい・・!」


あかん・・おらん。。
こんだけ人おったらほんま分からん・・

あの出店から結構な範囲を探した。。

だれか分からんけど無理やり通り抜ける途中に何回かどつかれた・・・

雪江は大丈夫だろうか・・

こんなに雪江とはぐれただけで必死になるなんて、
こんなに好きなってもうたんかな!!

あかん息が上がってしゃあない。。
その場に座りこんでしまった。
周りの目なんかどうでもいいがやたら見られる、
僕の後ろになんかあるんだろうか?

あぁ・・・後ろを向くのもしんどいぐらい息が上がってる、

雪江さがさな・・


立ち上がろうとした僕のシャツを誰かが引っ張った・・・

「春樹くん・・おったぁ・・・ごめん・・」


振り返ると・・・

「雪江・・!」

今にも泣きそうな雪江が立っていた。

全身の力が抜けていく、
雪江が見つかっただけで地球が終わってもいいほどうれしくてたまらない・・

汗だらけの顔・・

整っていた髪型が乱れている・・

雪江も探し回っていたのだろう・・

雪江の手にはリンゴアメが2本しっかり握られていた。
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