気持ちの先にあるもの
「うん・・・!じゃね!また明日!」

電話を切ると、扇風機を最大風力にしベットに倒れ込む。

今日もかわいかった・・・


あの祭り以来、僕と雪江は毎日のように電話で連絡を取り合っている。

初めはさすがにびっくりした、祭りの次の日いつも通り達也と学校終わりにコンビニでたかった後に自宅に帰ると母がニヤつきながら珍しく話しかけてきた。

僕は家族とあまり話さない、家に帰るとすぐに部屋に入る。
母は普通の主婦で、
父は夜遅くまで帰ってこないサラリーマンをしている。

こんな性格と知っているので母もあまり深入りはしてこない。

そんな母が珍しくニヤニヤしながら話しかけてきたので、ある意味不気味だった。

「春樹電話あったで!!」

「誰からぁ??」

「山村さんって女の子!
あんたに女の子から電話とか初めてねぇ!」

・・・・・なにぃぃ!?

雪江から電話!!!

不意打ちすぎる・・・

しかもおかんが出るなんて・・・

「んで・・・な、なんか言うてたん?」

「またかけますって!」

ニヤつく母を無視し、
子機を片手にダッシュで自分の部屋に駆け込んだ。
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