気持ちの先にあるもの
「・・・でさぁ!!ほんま腹立ったから私帰ってきてん」

「へぇ!そらあかんなぁ。私やったら・・・」

・・・・後ろの席というのは案外会話が聞こえるものだ。
達也が恥ずかしいとか言い出して僕が2人の見える席に座らされた。

達也はというと僕と話しをしているフリをして
必死で聞き耳を立てている

僕の席からは達也の運命の人しか見えないが、
顔は普通よりはかわいいっぽいが気がきつそうで
少しぽっちゃりしている

話しをする度にほっぺたが微妙にプルプルする。

もう一人の後ろ姿しか見えない子の方は
プルプルが話すたびに頷きながら話しを聞いている。髪型はロングでスラッとしていて、後ろ姿は合格点だ

「おし!!」

達也が急に気合いを入れ始めた。

「どーしたん??」

「今までこーやって聞いてる会話的には彼氏おらんっぽいねん!しかも今日お前もおるし何とかなるやろーから声かけてみるわ」

・・・
ちょ、ちょっとまてー!!達也が声をかけるのは自由だが、僕の性格を知っているお前が僕に何を期待するんだ・・・

しかし、止めようとした時には達也は隣の席に立っていた・・
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