気持ちの先にあるもの
犯人の男はその後、1言も謝ることもせず警察に連れていかれた。


私たちに深い傷を負わせたまま・・・


何で警官も連れてきたんだろう・・・

これなら連れてこなかった方がよっぽどマシだ。。


理恵が必死で達也君の腕を掴んでいる、
達也君もやっと落ち着いてきたみたいだ。

理恵の頭を撫でて
「ごめん・・」
というと、お母さんの所に近寄っていった。


「すいませんでした。ほんま許されへんであいつだけは・・・おばちゃんの前であんなんしてもうて、ほんまにすいません!」


深々と頭を下げる達也君を見てまた泣きそうになった。。

「達也君も彼女さんも雪江さんもありがとな!みんなが本間に春樹のこと心配してくれてるん分かってるし。ほんとありがとう!
達也君も顔あげなさい、また春樹と仲良くしたってな・・」


親って・・・強いな。。

こんな時でも私たちを気遣ってくれて・・・


ホントは1番辛いだろうに


涙をこらえながら笑いかけてくれてる・・



春樹君・・
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