もっと、きっと、ずっと、ずっと。
「人間の死との関連について
いろいろと学んでおりますわ。

そして知りましたの。

今回のこの聡さんのように
急に連れて行かれる場合があることを」

「それが何だと言うんです?」

「あまりに理不尽ですわ。」

「人の死は運命じゃ。
それを覆すほどの力は
誰も持ち合わせておらん。」


「わたくしの願いは」


静かにララが近づいてきた。

意味深に俺を見つめる。


「わたくしの夢は

多くの方が
そのような理不尽な被害から
少しでも救われることですの。」

「救う?
意味がわかりませんね」

「タイミングがずれた死というのは
本人はわけもわからず
言わば理由もなく死ぬということです」


・・・ああ
そうだ。

だからわけがわからない。

納得のしようがないんだ。


「せめて
せめてそんな方々が
少しでも未練なく逝けるように

そして
天界が少しでも穏やかな世界になるように

それがわたくしの夢。」
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