もっと、きっと、ずっと、ずっと。
「で、どうなん?」

「ついに一歩前進っすか!?」

「そりゃ・・・なぁ
二人で観覧車乗ったら・・・なぁ」

「うっひゃー!
そうなんですねそうなんですね」

「ちょい、祐介前出すぎ!
先に聞いたの俺!」

「みっち先輩小さいっすよ!
俺だってシンタ先輩の話聞きたいっす」

「祐介にはまだ早いんじゃね?」

「たしかに!
ナイスだ、みっち!」

「どっちもどっちだと思いますけど・・・」

「なんだと聡!
お前言うようになったな」


少し前までは
全然興味のなかった会話。

まさかこの話の輪の中に
自分があっさり入る日がくるなんて
ほんと
想定外だ。想定の範囲外だ。


「で、みっち
どうだった?」

「どうも何も・・・
俺別にお前らと違って
キス初めてとかじゃねぇから」

「さすが部内一のイケメン・・・」

「おい!
ファーストキスがいつだったのか
俺は聞いてないぞ」

「みっち先輩俺らと同レベ」

「うわー・・・切ないっすね・・・」

「今からでいいから話せ!
全部話せ!!」

「わかったからひっつくな!!」
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