あおぞらカルテ
朝の廊下ですれ違うと、
「先生!おはようございます!」
明るく挨拶してくれる浦賀さんは、どうやら病棟内を散歩中らしい。
「おはようございます!浦賀さん朝から元気ですねー」
「ふふふっ、癌患者に元気だなんて!先生ったら~」
「だって、癌患者さんに見えないですよ?」
一緒に病棟をぐるりと一周。
その間に浦賀さんはしゃべり続け、旦那さんのこととか息子さんのこと、更には好きなタレントまで教えてくれる。
スリッパをペタペタといわせながら、一生懸命に歩く丸い姿は、愛らしいとさえ思える。
「でも、どうして散歩なんか…?」
「減量しろって、あの村瀬先生に言われちゃったからねぇ~。私、糖尿もあるでしょ?血糖値が高いと傷が治りにくいんですって!」
「それで実行されてるんですか?エライですね!」
「あらぁ、先生に褒められると断然やる気になるわー」
「でも無理はしないでくださいね」
病室の前で手を振って別れた。
さーて、今日も10時からオペだ。
立て続けに3件、フル回転でオペ室はまわっている。
村瀬先生はもう手洗いをしている頃かもしれない。
エレベーターのボタンを押して、急ぎ足でオペ室へ向かった。
「先生!おはようございます!」
明るく挨拶してくれる浦賀さんは、どうやら病棟内を散歩中らしい。
「おはようございます!浦賀さん朝から元気ですねー」
「ふふふっ、癌患者に元気だなんて!先生ったら~」
「だって、癌患者さんに見えないですよ?」
一緒に病棟をぐるりと一周。
その間に浦賀さんはしゃべり続け、旦那さんのこととか息子さんのこと、更には好きなタレントまで教えてくれる。
スリッパをペタペタといわせながら、一生懸命に歩く丸い姿は、愛らしいとさえ思える。
「でも、どうして散歩なんか…?」
「減量しろって、あの村瀬先生に言われちゃったからねぇ~。私、糖尿もあるでしょ?血糖値が高いと傷が治りにくいんですって!」
「それで実行されてるんですか?エライですね!」
「あらぁ、先生に褒められると断然やる気になるわー」
「でも無理はしないでくださいね」
病室の前で手を振って別れた。
さーて、今日も10時からオペだ。
立て続けに3件、フル回転でオペ室はまわっている。
村瀬先生はもう手洗いをしている頃かもしれない。
エレベーターのボタンを押して、急ぎ足でオペ室へ向かった。