あおぞらカルテ
水戸 義之さん、52歳男性。
診断名、急性心筋梗塞。
カテーテル治療で一命はとりとめたものの、問題は多い。
今はICUに収容されて、人工呼吸器や心臓を補助する装置がついている。
意識はない。
そして…
「家族が見つからないんです」
大屋先生が困惑顔をしている。
水戸さんが倒れたのは、会社帰りの駅のホーム。
職場の同僚がいたから助かった。
だけど、水戸さんの家族については全く情報がなかったのだ。
「地元は和歌山らしいんですが、ご両親がいらっしゃるかどうかは…。結婚もされていないので、今はマンションに一人暮らしです」
そう言うのは同僚の人。
当の本人の意識がないのだから仕方ない。
機械に囲まれた水戸さんを見ていて怖くなった。
彼がもし急変したら…だれにも看取られずに死んで行くんだろうか…?
「道重先生、水戸さんのご家族を探してあげてください」
大屋先生にそう言われて愕然とする。
オレは探偵でもなんでもない、ただの研修医なのに…。
「これって、オレの仕事なのか…?」
「そうみたいねー?」
ブツブツ言いながら電話帳をめくっていたら、ナース姿の里香が隣にいた。
こんなこと言っちゃなんだけど、どのナースよりもカワイイ。
夜勤だというのに、きびきびと仕事をこなしていた。
「今日当直だったんだね?」
「そうだよ。人生初の当直でコレだよ…」
がっくりと肩を落とす。
5時、そろそろ夜が明ける時間。
診断名、急性心筋梗塞。
カテーテル治療で一命はとりとめたものの、問題は多い。
今はICUに収容されて、人工呼吸器や心臓を補助する装置がついている。
意識はない。
そして…
「家族が見つからないんです」
大屋先生が困惑顔をしている。
水戸さんが倒れたのは、会社帰りの駅のホーム。
職場の同僚がいたから助かった。
だけど、水戸さんの家族については全く情報がなかったのだ。
「地元は和歌山らしいんですが、ご両親がいらっしゃるかどうかは…。結婚もされていないので、今はマンションに一人暮らしです」
そう言うのは同僚の人。
当の本人の意識がないのだから仕方ない。
機械に囲まれた水戸さんを見ていて怖くなった。
彼がもし急変したら…だれにも看取られずに死んで行くんだろうか…?
「道重先生、水戸さんのご家族を探してあげてください」
大屋先生にそう言われて愕然とする。
オレは探偵でもなんでもない、ただの研修医なのに…。
「これって、オレの仕事なのか…?」
「そうみたいねー?」
ブツブツ言いながら電話帳をめくっていたら、ナース姿の里香が隣にいた。
こんなこと言っちゃなんだけど、どのナースよりもカワイイ。
夜勤だというのに、きびきびと仕事をこなしていた。
「今日当直だったんだね?」
「そうだよ。人生初の当直でコレだよ…」
がっくりと肩を落とす。
5時、そろそろ夜が明ける時間。