あおぞらカルテ
「…道重准教授いますか?」
恐る恐る訪ねていったのは、胸部心臓外科の医局。
循環器内科の医局とは全然雰囲気が違う。
几帳面な大屋先生が見たら卒倒しそうなくらい荒れ放題なデスクまわり。
「お、ソラマメか!?お前おっきくなったなぁ!」
オレの姿を見て駆け寄ってきたのは、昔から親父の同僚で友人の先生。
「ついに医者になったかー!あんなに小さかったソラマメが…もうオジサンは感動して涙が出そうだよ~」
なんだか絡まれてしまった…。
今急いでんだけどな。
「あの、親父いますか?」
「道重准教授サマ?さっきオペ終わったし、もうすぐ戻ってくると思うぞー。座って待ってな」
「…はぁ…」
革張りのソファーに深く腰掛けた。
「お前、なんつー顔してんだよ」
「当直明けで…」
「そんなことでヘバってたら医者なんてやってらんねーぞー」
ケタケタ笑う声が頭に響く。
もう限界越してるよ…。
「そら、どうした?」
揺り起こされて、一瞬眠りに入っていたことに気付いた。
目の前には親父の心配そうな顔。
「うぉあっ!?オレ寝てた!?」
「なんか用があったんじゃないのか?」
そうだった。
慌てて持ってきた水戸さんの写真を出して、後ろの風景を指差した。
「コレって、どこの神社!?」
「大磯天満宮だろ。じーちゃんの家の近所だ。お前も七五三、そこでしたんだよ。覚えてないだろうけどなー」
うっすら記憶に残っている。
母さんと、父さんと、父さんのじーちゃんと、ばーちゃんと写真を撮った。
「おおいそてんまんぐう?サンキュ!」
そこに行けば、何かわかるかもしれない。
恐る恐る訪ねていったのは、胸部心臓外科の医局。
循環器内科の医局とは全然雰囲気が違う。
几帳面な大屋先生が見たら卒倒しそうなくらい荒れ放題なデスクまわり。
「お、ソラマメか!?お前おっきくなったなぁ!」
オレの姿を見て駆け寄ってきたのは、昔から親父の同僚で友人の先生。
「ついに医者になったかー!あんなに小さかったソラマメが…もうオジサンは感動して涙が出そうだよ~」
なんだか絡まれてしまった…。
今急いでんだけどな。
「あの、親父いますか?」
「道重准教授サマ?さっきオペ終わったし、もうすぐ戻ってくると思うぞー。座って待ってな」
「…はぁ…」
革張りのソファーに深く腰掛けた。
「お前、なんつー顔してんだよ」
「当直明けで…」
「そんなことでヘバってたら医者なんてやってらんねーぞー」
ケタケタ笑う声が頭に響く。
もう限界越してるよ…。
「そら、どうした?」
揺り起こされて、一瞬眠りに入っていたことに気付いた。
目の前には親父の心配そうな顔。
「うぉあっ!?オレ寝てた!?」
「なんか用があったんじゃないのか?」
そうだった。
慌てて持ってきた水戸さんの写真を出して、後ろの風景を指差した。
「コレって、どこの神社!?」
「大磯天満宮だろ。じーちゃんの家の近所だ。お前も七五三、そこでしたんだよ。覚えてないだろうけどなー」
うっすら記憶に残っている。
母さんと、父さんと、父さんのじーちゃんと、ばーちゃんと写真を撮った。
「おおいそてんまんぐう?サンキュ!」
そこに行けば、何かわかるかもしれない。