あおぞらカルテ
ぬぁにが“今フリーなの!?”だっ!
“オレも今カノジョいないんだ”だっ!
こっちに聞こえてんだよ!!
ゴールに激突する勢いで走って、悔しさを全部ボールにぶつけた。
そして、3ゴール目を決めた時。
「そらー?これってお前のケータイ?」
ベンチから呼ぶ声がした。
振り向いたら、なぜか里香がこっちに走ってくるのが見えた。
「…そらくん!病院から電話!」
里香が持ってきたオレのケータイのディスプレイには、病院の電話番号が表示されている。
「えっと…里香…?」
「早く出て!」
このシチュエーションを理解できずに戸惑う。
だって、この前は…
無理矢理ケータイを渡されて、動揺しながらも通話ボタンを押した。
「…あぁ、ハイ。じゃあ、とりあえず輸血を」
里香はオレをじっと不安そうに見上げている。
その様子をチラチラ伺いながらも、受話器の向こうにいるであろう患者さんの容体が気になった。
電話を切ると、里香は言った。
「行かないの?病院」
これじゃあ、前と同じ状況。
だけど…
オレは、同じことしかできない。
「…ゴメン、行かなきゃ…」
“オレも今カノジョいないんだ”だっ!
こっちに聞こえてんだよ!!
ゴールに激突する勢いで走って、悔しさを全部ボールにぶつけた。
そして、3ゴール目を決めた時。
「そらー?これってお前のケータイ?」
ベンチから呼ぶ声がした。
振り向いたら、なぜか里香がこっちに走ってくるのが見えた。
「…そらくん!病院から電話!」
里香が持ってきたオレのケータイのディスプレイには、病院の電話番号が表示されている。
「えっと…里香…?」
「早く出て!」
このシチュエーションを理解できずに戸惑う。
だって、この前は…
無理矢理ケータイを渡されて、動揺しながらも通話ボタンを押した。
「…あぁ、ハイ。じゃあ、とりあえず輸血を」
里香はオレをじっと不安そうに見上げている。
その様子をチラチラ伺いながらも、受話器の向こうにいるであろう患者さんの容体が気になった。
電話を切ると、里香は言った。
「行かないの?病院」
これじゃあ、前と同じ状況。
だけど…
オレは、同じことしかできない。
「…ゴメン、行かなきゃ…」