副会長の初恋語
「私は少し遊んでから帰るから、あんたとは一緒に帰れないわ。

あー残念」

ちっともそうは思ってないけれど、とりあえず言っておく。


「それじゃあ立花くん、ごきげんよう」

ふわりと笑い、学校に置いてある傘を広げる。

これって、わざわざ借りるのに先生に許可とかとらなくて良いのよね?

どうにもわからな「先パイっ」


「え?」

いきなり。息を吸う音すら聞こえなかった。

まぁ、どしゃ降りだから仕方ないんだけど。


「どうしたの?」

「遊ぶって、俺もついてっちゃダメですか!?」

どうにも不安そうな顔で問う、立花蓮。


私がなかなか答えないのに痺れを切らせたのか、再度質問してくる。

「先パイ、ダメですか!?」

「ぇ、えと」

「俺がいたら、ダメですか?」

「えーーと」

「どうしても、っつーんだったら、いいんですけど」

「んと、あのね?」

「ヤ、ですか?」


あ゛ーっもーーっ!!!

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