それでも僕は、お前が嫌いだ

 長い永い詠唱に思えた。

 とても永い、永遠に終わらないかのような。

 否、それは勘違いであり、終わって欲しくないと願う男の気持ちからそう感じたのだと男も分かっている。

 目の前に突如現れた“片目のない老人”に、男は息を呑む。

 
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