君と杯を交わそう ~契約婚から築く愛~
「女性陣だけは移動させるか。こいつらは毛布だけ被せて放置っと。杏莉ちゃんはどうする?」
「私ですか?」
「一応、まだ電車動いてるから駅まで送ってあげられるし、隣で一緒に眠っててもいいし。俺らは上で寝るから」
「じゃあ、泊まらせて頂きます。スミちゃん、心配だし。珠洲ちゃんに紫苑先輩も」
「わかった。もし、なんかあったら呼んで。俺らすぐに駆けつけるから」
「分かりました」




真司さんと久仁彦さんが階段を上る音を聞きながら杏莉はドアを閉めた。
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