君と杯を交わそう ~契約婚から築く愛~
~紫苑&陵side~


「陵さん!」

翌日。紫苑の家の前に陵が乗った車が停車した。


「車、近くに停めた方がいい?」
「そうですね。ここを少し真っ直ぐ行った先にコインパーキングがあるので、そこに」
「わかった」



そう言うと紫苑は中には入らず、玄関で待っていた。



「似合ってますね」
「ありがと。紫苑」


車を停め、やってきた陵はやはり、スーツ姿。


「お母さんー、お父さん。陵さん来たよ」


何時もより少しお洒落なお母さんと陵さんを見極めようと鋭い視線を送るお父さん。
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