君と杯を交わそう ~契約婚から築く愛~
~珠洲&純哉side~
珠洲の両親は桜花にいた。スポーツバーがどういうものであるか知りたいと言ってきたからだ。
お酒を殆ど飲まない両親にとって、バーという場所など、行ったこともなく、良いイメージすら持っていない。そんな両親にこの結婚が偽りで、その理由がホストクラブに関わりたくないからだと言えるはずがなかった。
「純哉さん。珠洲をお願いしますね」
笑顔で嬉しそうに微笑む両親。純哉は幸せな家庭で育った珠洲が羨ましく思った。
「珠洲は幸せ者だな。娘の幸せを心の底から願っているのが、伝わってくるよ」
「どうしたの?純哉」
「何でもないよ。俺の家族にも会わせないといけないのか……」
純哉は悲しみとも取れる暗い顔をする。それを見て、珠洲は純哉の家族が特殊なのではないかと思い始めていた。
実家がホストクラブである以上、珠洲にとっては特殊な家庭であることには変わりないのだが。
珠洲の両親は桜花にいた。スポーツバーがどういうものであるか知りたいと言ってきたからだ。
お酒を殆ど飲まない両親にとって、バーという場所など、行ったこともなく、良いイメージすら持っていない。そんな両親にこの結婚が偽りで、その理由がホストクラブに関わりたくないからだと言えるはずがなかった。
「純哉さん。珠洲をお願いしますね」
笑顔で嬉しそうに微笑む両親。純哉は幸せな家庭で育った珠洲が羨ましく思った。
「珠洲は幸せ者だな。娘の幸せを心の底から願っているのが、伝わってくるよ」
「どうしたの?純哉」
「何でもないよ。俺の家族にも会わせないといけないのか……」
純哉は悲しみとも取れる暗い顔をする。それを見て、珠洲は純哉の家族が特殊なのではないかと思い始めていた。
実家がホストクラブである以上、珠洲にとっては特殊な家庭であることには変わりないのだが。