君と杯を交わそう ~契約婚から築く愛~
一方、紫苑と珠洲は少し離れた居酒屋へ。
そこに居たのは、自営業の江藤さんとフリーターの川瀬さんだった。
「はじめまして。何飲む?」
「じゃあ、ビールで」
「私はウーロンハイ」
自己紹介書に川瀬さんはフリーター、と書いてあるが為にどうしてもスルーされてしまう。
「俺だけじゃなくてさ、久仁彦とも話してやってよ」
「いや、俺は……」
「あの、……フリーターって何してるんですか?」
「んー。色々やってて、書けないからフリーターって書いてるだけなんだ。でも、一応の正社員はコイツの店」
「川瀬さんの?何のお店なんですか?」
「バー」
「バー、ですか?」
「コイツの本業は陸上選手。見たことない?」
「そういえば……」
久仁彦はそこそこ有名な選手。でも、個人ではそこまで良い成績を出せてるわけじゃなく、何故かリレーで力が発揮されてるが為に、コアなファンがいるだけ。ほとんどの人は顔だけしか知らなかったりもする。
まもなく、終わり。
「嫌ならいいけど、アドレス交換しよ?」
「あ、はい。いいですよ」
「ありがとう。久仁彦も」
「いいかな?」
「はい」
そこに居たのは、自営業の江藤さんとフリーターの川瀬さんだった。
「はじめまして。何飲む?」
「じゃあ、ビールで」
「私はウーロンハイ」
自己紹介書に川瀬さんはフリーター、と書いてあるが為にどうしてもスルーされてしまう。
「俺だけじゃなくてさ、久仁彦とも話してやってよ」
「いや、俺は……」
「あの、……フリーターって何してるんですか?」
「んー。色々やってて、書けないからフリーターって書いてるだけなんだ。でも、一応の正社員はコイツの店」
「川瀬さんの?何のお店なんですか?」
「バー」
「バー、ですか?」
「コイツの本業は陸上選手。見たことない?」
「そういえば……」
久仁彦はそこそこ有名な選手。でも、個人ではそこまで良い成績を出せてるわけじゃなく、何故かリレーで力が発揮されてるが為に、コアなファンがいるだけ。ほとんどの人は顔だけしか知らなかったりもする。
まもなく、終わり。
「嫌ならいいけど、アドレス交換しよ?」
「あ、はい。いいですよ」
「ありがとう。久仁彦も」
「いいかな?」
「はい」