あんたのどれいのままでいい。
ずっと気になってた。

あたしは人気あるって言われてるくらいの

久原の名前すら知らなかったのに。

何から何まで普通な---

あたしの名前、

最初から知ってたの?





「ずっと知ってた」

久原が静かに

少し照れたように話し始めた。

「校内で初めて見かけた時から

何か気になってた。

気付いたら目で追ってた。

そしたら教師と付き合ってるって知って---

俺はチャンスだと思った」

そう言って久原がこっちを見てニヤッと笑った。

あの悪魔の笑みで---
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