いちごチョコ





「あぁぁあーもう!」




「道で叫ぶなあほ!
ほんまに1人で帰れんの?」




「帰れる。じゃーなー」






あの後も飲み続けた結果
今こんな状態。



ここまで酔ったの久しぶり。






「はぁー」




「・・・帰る気あんの?」






帰っても誰もおらんし。
あ、トマトおるけどあいつは
のんきに寝てるやろうし。
正直帰りたくない。






「俺が家まで送るから
早く立って!こんなとこ座んな!」




「んー」





まさきにまで迷惑かけてるし。






「どのマンションやったっけ?」




「あのマンション…
に、まなえがおる。」




「そうまの家を聞いてんねん」



「あっちのマンション。」






しゅんから何も連絡こうへんし
まだ預かってくれてんのかな。





「明日仕事やねんから
ちゃんと寝て起きてや!」




「んー。ありがとーなー」






結局、家の前まで
送ってくれてちゃんと
部屋はいるまで見届けてくれた。







「たーだーいーまー。
あ、トマト。出迎えてくれたん?」





四六時中寝てるトマトが
珍しく玄関まで来た。



何か嬉しい。






「・・・」





でもやっぱり
まなえの姿はない。




心のどっかでいつもみたいに
おかえり!って言ってくれるの
期待してたんかな。








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