ずっと一緒に
仕事がおわって
ばれないように
アドレスを交換した
メールでのやりとりが
はじまった
「何て呼ぶ?」
「みんなが呼ばないのがいいね!」
「ひろ、は?」
「呼ばれるなぁ。」
「じゃあ、ひぃくん!」
「それ、はじめて。
じゃあ俺は…
なぁちゃん!どう?」
「いいよ。はじめて!」
たあいない
メールのやりとり
遊びなんだから、って
自分にブレーキを
かけていた
簡単にブレーキが
こわれるなんて
このときには
思ってもみなかった
それほどに
ひぃくんは
わたしの中で
特別な存在に
なっていた