私の声を返して
飛行機の中で、
彼から貰った紙を見る
自然と頬が緩む
「あら奏、嬉しそうね?」
「ぅ、ん」
「よし!!今からお母さんと、しりとりしよっか」
「・・・ん」
お母さんは、私がウマく喋れるようにって、やってくれてるのかな。
「じゃあお母さんからいくわよ?」
「ん」
「じゃー、とまと」
「ぇ・・・と・・も、ころし」
「んー・・・しまうま!!」
「ま、ぁ・・・まなみ」
「み?・・・みかん!!」
・・・・この人は、これが素なんでしょうか?
「おか・・さんの・・・ま・・・け」
「うふふー・・・負けちゃった」
「へ・・・へ・・」
「じゃあ、ちょっと寝ましょうか」
「ん・・・・ね、る」
それから起きたのは、
もう日本に着いたときだった